
こんにちは。
温浴業界最強のコンサルタント サウナ王です。
マクドナルドの商品提供時間が格段に速くなっている。
1月4日から1月31日までの11時~14時に実施している「ENJOY!60秒サービス」が功を奏しているからだが、「ENJOY!60秒サービス」とは会計後60秒以内の商品お渡しが出来なければバーガー無料券をもらえるというもの。
ただし、60秒以内に商品をお渡し出来たとしてもコーヒー無料券がもらえる。
今回のサービスに対して、評論家やコンサルタントの中には否定的な意見も多く見られる。
実際に、一般の方も含めネット上でも批判的な意見は多い。
確かにデメリットとしては
・急ぐあまり商品の質が落ちる
・サービスの質が低下する
・スタッフの負担が大きくモチベーションが低下する
・店舗によっては人件費が増える可能性がある
などが考えられる。
「ENJOY!60秒サービス」に対して、「マクドナルドでは、注文を受けてから、商品を作ります。できたての商品をスピーディーに提供しているんです。今回のキャンペーンは、このマクドナルドのスピーディーさをゲーム感覚で楽しんでもらおうという意図からキャンペーンを企画しました」(日本マクドナルド広報部担当)といっているが、今回の「ENJOY!60秒サービス」に関して、私なりにどのようなメリットがあるか考えてみた。
大まかに言えば下記のようなメリットが考えられると思う。
①分かり易い目標設定により店舗が一丸となることができ、士気を高めることができる
②売上目標・利益目標ではなく、時間目標の設定という大義名分を得ることで、今まで以上のスタッフ教育を実施・強化することができる
③時間設定により店舗内の効率化を進めることができる
④実施時間を11時から14時までにすることで、ランチタイムの混雑を緩和することができる
⑤提供時間の短縮により回転率が上がり、売上が上がる
⑥今までの11時~14時のチャンスロス分を売上に転化させることができるので、「ENJOY!60秒サービス」を実施したことで上がる売上を計測することがある程度可能となり、費用対効果を検証し易い
⑦次回利用可能なバーガー無料券やコーヒー無料券により、来店頻度が高まる
⑧「ENJOY!60秒サービス」がきっかけとなり、新規客を増やすことができる
⑨話題性が高いサービスの実施により、広告宣伝費を削減できる
⑩全店に「ENJOY!60秒サービス」という武器を与えたこととなり、その武器をどのように使うかは店長、エリアマネージャー次第と考えられる。よって、店長やエリアマネージャーに対し業績を伸ばし店舗改革が出来たかどうかの査定ができる
などである。
温浴業界でレジ通過スピードを言っているコンサルタントは私ぐらいなものだが、実は飲食業やスーパーマーケットでは数十年前から当たり前のことである。
私も10年以上前から温浴施設の料理提供時間に制限を設けたり、レジの通過スピードを1人1分以内と決めるなどして、具体的に短縮方法をクライアントに指導してきた。
それらの経験を踏まえ、私は今回の「ENJOY!60秒サービス」はマクドナルドにとってかなり有益な施策であり、成功すると考えている。
だが、今回の「ENJOY!60秒サービス」での一番の成果は、実は60秒以内で提供できなかった場合なのだと私は考えている。
60秒以内で提供できなかったメニューと、その際の買上点数を一つひとつ検証することで、未だかつて無い効率化を図ることが出来るのだ。
残念なのは現場のオペレーションを観察する限りでは、本部から60秒以内で提供できなかった場合のメニューや買上点数のチェック指示が出ていないように見られたことだ。
本部がそこまで気付いていないのか、現場のオペレーション負担を考慮し、その指示を出していないのかは不明だが、残念なことである。
ところで、マクドナルドに対しては賛否両論あると思われるが、スーパーマーケット業界や飲食業界では当たり前に行っているレジスピード、料理提供スピード改革をこれ程までに大規模に実施した原田泳幸社長は非常に経営能力の高い経営者だと思う。
これを機会に皆さんの温浴施設でもレジスピード、料理提供スピード改革に取り組んでいただきたいと思う。
株式会社 楽楽ホールディングス 太田広(サウナ王)
045-324-4137
それではみなさん、一期一会、不撓不屈の精神で今日も一日頑張りましょう!
サウナ王が応援します!
温浴・温泉ビジネス コンサルタント 太田広
こんにちは、サウナ王です。
今までは、スタバやドトールに行くことはあっても、マクドナルドに行くことは滅多になかったが、最近はちょっとお茶したい時などに使っている。
また、最近のマックは無線LAN対応なので、メールのやり取りなど簡単な仕事もできるというメリットもある。
きっかけは無料配布のコーヒーだった。
マクドナルドでは定期的に新規顧客獲得のためにコーヒーの無料配布をしている。
以前のマックのコーヒーは飲めたものではなかったが、いざ飲んでみると、味がかなり美味しくなり飲みやすくなっていた。
理由は、豆の品質にこだわっていること。4ヵ国のハイスペック・アラビカ豆だけを厳選し、独自の技術でブレンドしている。
さらに、おいしさを最大限に引き出すためのコーヒーマシンを開発し、これを全国のマクドナルド店舗に設置したことで味の均一化に成功している。
また、カップのデザインも高級感あふれるデザインにリニューアルし、飲みやすさを追及した新機能のリッドを採用したことなどが理由。
最初の無料配布キャンペーンは2008年2月の「プレミアムローストコーヒー」の発売時だった。
それ以降、定期的に無料配布キャンペーンを繰り返し、今では狙い通り客数増、売上増につなげている。
昨年7月に1週間、朝8時から1時間実施した無料提供の調査結果では、平均客数は45.5%上昇したとのこと。
ちなみに無料配布は毎週月曜の朝8時から9時まで実施している。
【客数増、売上増のシナリオ】
1.新規顧客獲得にはとりあえず来店してもらうこと。そのためには飲み物など手軽なものが有効と考えた。
2.コーヒーを受け取った人のほとんどは何か一品購入するため、食事メニューの充実に取り組み、朝食メニューとしてマックホットドッグクラシック(09年3月)を発売。
3.その結果、30代~40代の伸びが顕著で、彼らは昼食時にも来店するようになった。そこで、来店頻度を上げるために5月から「Mパワースペシャルランチセット」を発売。ハンバーガー類とポテト、ドリンクのセットを実質値下げした。こうして、新規顧客の獲得から、来店頻度の向上へと導いた。
4.次は利益率の高い商品への誘導だ。まずは朝食メニューでビッグ化を推進。ホットドッグを発売した後、4月には「マックホットドッグ メガソーセージ」を発売。「Mパワースペシャルランチセット」の顧客向けには昨年夏、通常価格290円~320円のビッグマックを200円で販売した。
原田社長曰く、「コーヒーを販売することでホットドッグの売上を伸ばし、一番利益率の高いビッグマックの販売個数を増やす。これがわれわれの戦略」と言い切る。
確かにその通りになった。
まずはきっかけづくり。
それから、来店頻度を上げるための施策。
その後、利益率の高い商品への誘導。
実は温浴施設でも同様の戦略が使える。
実際に私の顧問先でも、同様の戦略をとり、飲食部門売上が9カ月連続で前年売上を超え続けている温泉施設がある。
商品とイベントの違いはあるが、戦略は全く同様である。
皆さんの施設では、フリー(無料)にする必要は全くない。
重要なことはシナリオをつくること。
まずはきっかけから来店していただき、次に来店頻度を上げるためにどうするか、その後利益率の高い商品へと、どのように誘導するか?
このシナリオが描ければあとは実行あるのみ。
ただし、効果はすぐに現れるとは限らないので、その時は我慢が大事!
それではみなさん、一期一会、不撓不屈の精神で今日も一日頑張りましょう!
サウナ王が応援します!